
忙しい現場であったり、シフト制のような職場では退職時に有給休暇を消化したいと申し出ても会社から受け言えれてもらえないことなどが現実の問題としてまだまだ起こっています。
そこで今回は、退職するときに残っている有給休暇の消化に関する考え方と、会社から拒否されたときの対応について考えてみたいと思います。
★目次(もくじ)
退職するときに有給休暇の消費はできる
有給休暇は労働者の権利であり、取得に関しては理由も不要と決められています。
ですので、退職するときに残りの有給休暇を消費することについては何の問題もありませんし、会社は基本的に拒むことはできません。
万が一拒んだ場合、労働基準法違反となります。
退職するときに有給休暇を消化する際の注意点
それでは、退職するときに有給休暇を消費する場合、どのような点に注意する必要があるでしょうか。
1.退職日までに消化していること
有給休暇は労働者の権利ですので、労働者ではない身分となったときには何の権利も享受できません。
ということなので、退職日までに有給休暇の消化が完了することは条件です。
万が一会社が退職を認めないというような場合でも、正社員であれば退職の申し出から2週間で退職となります。そしてこの2週間に有給休暇を消費するように申請すれば良いことになります。
労働者が一方的に退職する場合の考え方などはこちらをご参照ください。
[blogcard url=”https://wiify07.com/blog-resignation-period01/”]
2.消滅時効に気を付ける
有給休暇の消滅時効は付与されてから2年間です。
ですので、退職するときまでに付与から2年以上となる有給休暇は消滅してしまうので、この消滅時効には注意しておきましょう。
有給休暇についての詳細はこちらでも確認できます。
https://shainnokimochi.com/article-paidholidays/
会社に有給休暇の消費を拒否された場合の対処法
世の中には退職を決めた者が有給休暇を消費することを様々な理由を付けて拒否する会社もいまだにあります。
このように、退職するときに残りの有給休暇の消費を会社に拒否された場合にはどのように対処したらよいでしょうか。考えられるものを書いていきます。
1.有給休暇の制度について説明し理解してもらう
ネットなどから有給休暇の制度について調べたものをわかりやすく説明し、制度のことを理解してもらい、有給休暇の消費に応じないのは労働基準法違反となることを伝えるのは1つの方法だと思います。
ただし、違法と認識している場合には全く効果がないのがデメリットですね。
2.総合労働相談コーナーに相談する
退職までの期間がある場合には、厚生労働省管轄の公的機関である『総合労働相談コーナー』に相談することも1つの方法です。
『総合労働相談コーナー』についてはこちらで詳細を確認できます。
https://shainnokimochi.com/article-labor-bureau-consultation/
会社に対し勧告などをしてくれることがあります。
3.内容証明郵便などを送付し強制的に取得する
会社と退職日の合意が取れているという前提(正社員の場合は2週間で一方的に退職する場合も含む)にはなりますが、
内容証明郵便で有給休暇の取得(消費)の期間を記載した書面を郵送し強制的に消費してしまうということも1つの方法としてあります。
この際に注意すべき点としては、会社への到達日が申し出日になるところでしょうか。
このような方法は会社への心証も悪くなりますが、もともと有給休暇の消費を拒否した会社の違法行為が発端ですのでこのあたりは考えなくても良いものだと思いますね。